あつおのぼうけん  童心社

あつおのぼうけん (童心社の絵本)

新品価格
¥1,620から
(2017/7/6 09:48時点)


「あつおのぼうけん」は田島征彦(ゆきひこ)さんと吉村敏子さん作の絵本です。
この絵本は、「主任手当を京都の子どもと教育に生かす会」によって、国際障害者年を記念して障害児を主人公にした絵本を作ることになり誕生した絵本です。
「じごくのそうべえ」でお馴染みの田島征彦さんの力強い絵が心に訴えかけてくるような、読み応えのある絵本です。
あつおは養護学校の4年生。「冒険の日」に漁師の子、なみたに出会います。
あつおとなみたの友情、あつおの成長を描いた絵本です。
あつおは人の手を借りなければ生きていけません。
一人で立って歩くのも大変だし、トイレの時に一人でズボンを下すこともおしりを拭くこともできません。
あつおは人形のすなきちに励まされて、素直になみたにお願いします。できないからやってほしいって言います。
なみたはそれに応えてあげます。
誰かの支えがなければ生きていけない人、たくさんいます。
ずっと一人の力で何でもやれた人でも、いつ事故にあって体が動かなくなるか、いつ病気になって寝たきりになるか分かりません。
自分ひとりでやっていけるのが当たり前、人の力を借りなければ生きていけないなんてそんな人間は迷惑だ、と考えている人もいるようですが、誰だって体が不自由になる可能性があるのです。
あつおは、自分がうまく話せなくてみんな変な顔をするだけだら話すのをやめた、と言っていました。
そんな風にあつおが思う気持ちも、あつおのことをそんな目でみてしまう側の気持ちも、分かります。
「あつおのぼうけん」は娘は苦手でした。
娘は「じごくのそうべえ」↓も「絵が怖い」と言って苦手だったので、田島征彦さんの迫力ある絵がだめだったのでしょう。

じごくのそうべえ (童心社の絵本)

新品価格
¥1,512から
(2017/7/6 10:24時点)


息子が5歳くらいになるまで、「あつおのぼうけん」「じごくのそうべえ」もあまり使っていない本棚の隅っこに置いていただけでした。
息子が幼稚園の年中の時、幼稚園で先生が「じごくのそうべえ」を読んでくれたそうです。
それから息子は「じごくのそうべえ」シリーズがお気に入りになり、田島征彦さんの作品が大好きになりました。
「あつおのぼうけん」は私が子どもの頃、ずっと本棚にありましたが、実は私もなんだかこわい気がして読んだことがなかったのです。
恥ずかしながら、息子に「読んでー!」と言われて一緒に読んだのが初めてでした。
娘も横目でちらちら絵を見ながら聞いていました。
初めて読み終えて、息子は「なみたが海に落ちたところの絵が怖い」と言っていました。
それで私は「もう読みたがらないかもな」と思いましたが、それから何度も「あつおのぼうけん読んでー!」と持ってくるようになりました。
娘は「なんであの絵本好きなんやろう?」って不思議がっていましたが、息子は本当に何度も何度も読みました。
一回読んだだけの絵本と、何度も繰り返し読んだ絵本は、印象が変わります。
私が子どもの頃、ずっと読まずに「なんだかこわそう」って思ってきた絵本が、息子が気に入って何度も読むうちに私の気持ちも変わってきました。
読み返すうちに、あつおの本当の強さが分かってきたような気がします。
絵本って人との出会いに似ているなと思います。
娘も息子もほぼ同じ本と出会っていますが、それぞれ違った好みがありますし、付き合い方も違います。
「あつおのぼうけん」も好き嫌いあると思いますが、おすすめです。
フェリシモ「コレクション」

コメント