ぼくのニセモノをつくるには  ブロンズ新社

ぼくのニセモノをつくるには

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『ぼくのニセモノをつくるには』はヨシタケシンスケさんの絵本です。
ヨシタケシンスケさんといえば、2013年に出版された初絵本『りんごかもしれない』が大人気になり、新作が出るたびに近所の本屋さんの一番目立つコーナーを陣取っている作家さんです。
『りんごかもしれない』↓に続く第二弾が『ぼくのニセモノをつくるには』です。

りんごかもしれない

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絵本の主人公、よしだけんたが自分とそっくりのロボットを作るために、自分を知ろうとするお話です。
幼稚園から大人まで、お勧めの絵本です。
自分が何者かを知ることって、成長していく上で欠かせない事です。
自分のことを知って、自分のことを認めて、自分が好きになること。
とても大切な事です。
自分を認める子に成長するには、無条件の愛情が必要です。
生まれてから幼児期まで、親やまわりの大人にたくさん認めてもらって愛情をいっぱいかけてもらえた子は、自分を認められます。
自分を認められる子は、自分を大切にします。
自分を大切にする子は、他人も大切にします。
生まれた時は、「この子がただただ健康に育ってくれたらそれだけでいい」って思っているのに、だんだん周りの子と比べてしまいがちになります。
「あの子はできているのに、うちの子はできていない」という思いが親にあると、子どもは敏感に感じ取ります。認められていないと感じてしまいます。
『ぼくのニセモノをつくるには』の中で、けんたがおばあちゃんから言われたということばがあります。
引用させていただきます。
「人間はひとりひとり、形の違う木で 自分の木の種類は生まれつきだから 選べないけど
それをどうやって育てて、飾りつけるかは 自分で決められる。
木の大きさはどうでもよく、自分の木を気にいっているかどうかが いちばん大事」
私はこの言葉を読んで、相田みつをさんの「みんなほんもの」の詩を思い出しました。
「トマトをメロンにしようとするからにせものになる」といった内容の詩です。
トマトはトマトでいたら本物なのに、親は高級なメロンにしようと栄養を与え続ける。
結局トマトはメロンになれないばかりか、トマトでいることにも誇りをもてなくなる。
今、こんなトマトのような子が悩んで疲れ切っているのではないでしょうか。
私の兄が、トマトだったんだなぁと思いました。
そして、トマトでいることを親に認められず、苦しんでいたんだな、と思います。
子どもが自殺してしまってから、後悔してもしょうがないんです。
生きているときに、将来を心配して急き立てていても、何にも意味がないんです。
「今」という時間が幸せじゃないと、この先もずっと幸せじゃないんです。
子どもが子どもでいる間でしかできない愛情のかけ方がたくさんあります。
幼児期までに親から全部ひっくるめて認められた子は、自分の木を気に入って大切にします。
でも、幼児期を過ぎてしまって、思春期に入ってから子どもの問題に気付くケースもたくさんあります。
その時、気付いた時からでも遅くはありません。あきらめない限りきっと大丈夫です。
幼児期のように、抱っこしたり絵本を読んであげたりといったふれあいはできませんが、何かできることがあるはずです。
あきらめたら、本当に終わりなんです。
今振り返ると、兄は自分の話をもっとしたかったはず、自分の好きなもののことをもっと聞いてほしかったはず。
何よりも何よりも父と母に自分の生き方を認めたほしかったはず。
子どもが心を閉ざして反応がなくても、親は決してあきらめてはいけないんです。
「話さない方がいいみたい。話すと嫌がるから。」は大間違いです。
どんなことがあっても、あなたの全部が大切だ、というメッセージは伝え続けて下さい。
言葉でストレートに言う必要はありません。できるやり方でいいんです。
おそろしいことに、家族に悩んで元気のない人がいても、それが長引けば長引くほどその状況に慣れてしまうのです。
問題を抱えているのに、問題がないような風に過ごしてしまうのです。
苦しんでいる人がそばにいるのに、苦しみに寄り添ってあげられないなんて、本当にひどいですよね。
それを私たち家族はしてきたんです。何も気づかずに、無意識に気付かないふりをしてたのか。
振り返ってみて、おかしいことだらけなんですが、普通に過ごしてしまっていたのです。
話をしたり、一緒に出掛けたりもしましたが、大事な話は何一つしてこなかった。
後悔してもしきれないことです。
「自分の木が気に入っているかどうかがいちばん大事」
親がその子どもの木を気に入ったら、子どもは自分の木に誇りをもつでしょう。
『ぼくのニセモノをつくるには』、お勧めの絵本です。
↓相田みつをさんと佐々木正美さんの『育てたように子は育つ』(小学館)

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)

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こちらの本に、「みんなほんもの」の詩と、佐々木正美さんの文も載っています。相田みつをさんの詩が全部で20作紹介されています。お母さん、お父さん向けです。こちらもおすすめです。


コメント

  1. たかたん より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    初めてコメントさせて頂きます。
    いつも拝見しております。
    今日の記事は特に 胸がキュゥとなり、
    思わずコメントしてしまいました。
    私は母として、いつも
    「これでいいのか?」「何か間違てないか」
    「ああまた 失敗しちゃった」と
    育児の日々を過ごしてしまっています。
    自分の裏表のある性格を、悩んですごしてます。
    絵本 読んでみたいです。
    いつも素敵な本の紹介ありがとうございます。

  2. 上田 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    はじめまして^^
    コメントありがとうございます!
    私も自問自答しながら失敗しながらの日々です。
    「考えることが大切だからそれでいいのよ」って尊敬する先生から言われ、そんな自分に向き合って何とかやっています。
    私の記事で重たい印象になってしまったかもしれないけれど、『ぼくのニセモノをつくるには』は気軽に読める絵本です!
    ばかばかしさもあって、笑えておもしろくって、ヨシタケシンスケさんの世界は楽しいです^^

  3. スマイルバナナ より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    初めまして。
    先日新聞の人生相談欄で、引きこもっていた息子さんが自死されたお母さんの無念の相談が載っていました。
    父親と妹さんとは交流がなかったという事でした。
    もし、目の前にそのような方がいたら、どういうお声かけをしていいのか考えてしまいました。
    上田さんの記事を拝見して、そういう事だよなぁ、と思いました。
    その息子さんが、どういう生き方をしたかったのか、そのお母さんにいつかわかる日が来るといいなと思いました。

  4. 上田 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    はじめまして^^
    コメントありがとうございます。
    私の母も、兄が死んでからずっと後悔して元気をなくしています。
    新聞に投稿したというお母さんは辛いでしょうが、一番辛かったのはひきこもっていた息子さんでしょうね。
    そのお母さんには、娘さんを大事にしてほしいと思います。
    子育てのやり方次第で、子どもの人生は大きく変わります。
    お母さんたちは子育て中は忙しいですが、立ち止まりながら生活を見直しながら、ゆっくり子どもと付き合ってほしいですね。