ジャックと豆の木  福音館書店

ジャックと豆の木 (世界傑作絵本シリーズ)

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「ジャックと豆の木」はいろいろな出版社から本が出ていますが、福音館書店の絵本がおすすめです。
ジョン・シェリー再話・絵、おびか ゆうこさん訳です。
ジョン・シェリーは、ジェイコブズの「ジャックと豆の木」をもとに再話しています。
タバートの「ジャックと豆の木」では、鬼はジャックの父親を殺し家財を奪ったことになっているので、ジャックが鬼のものを奪う理由があります。一方、ジェイコブズの方には、ジャックが盗みを行う理由がないそうです。
けれどジョン・シェリーはあえてジェイコブズのお話を再話して、ジャックを勇敢な盗人として描いたそうです。
ジョン・シェリーの「ジャックと豆の木」は絵が美しく、いきいきとしていて、素晴らしいです。
雲の描き方も素晴らしいし、鬼の家の描写も大好きです。
このお話は不思議なお話です。
お話を読み終えると、いつの間にかいろいろと考えている自分がいます。
どうして、ふしぎな男が現れたんだろう?誰だったんだろう。
人食い鬼の女房は、どうしてジャックを助けてくれたんだろう?人間を料理するのは本当は嫌だったのかな。
そもそも女房は鬼じゃないの?人間なの?
ジャックはどうして何度も鬼のところにいったのだろう?
そして、最大の謎が、裏表紙にあります。
どうして鬼の女房が牛をつれているの???ジャックがふしぎな男にやった牛?
もしかしたら、女房がふしぎな男を仕向けてジャックとわざと会わせたのではないか。
そしてジャックを鬼の家まで宝を奪いにやって来させ、人食い鬼を殺そうとたくらんだのではないか。
鬼の女房は旦那の人食い鬼がすごく嫌で、何とかしたいとずっと思っていたのではないかと・・・。
ただの私の想像です。
でも、裏表紙の鬼の女房は、なんだか嬉しそうにも見えるのです。人食い鬼が死んで、ホッとしているのかもしれないと思いました。
絵本を読み終わって閉じて裏表紙を見て、「なんで鬼の女房が牛を連れてるの!?」と子どもと一緒に見つけてびっくりした時は楽しかったです。
子どもは、「ヒーヒー、よだれがたれる!フォッフォッ、人の血のにおいがするぞ。」という人食い鬼の言葉が好きでした。
繰り返しでてくるから、「お、またこのセリフ!」って楽しくなるようです。
子どもは繰り返しが好きですね。
お話の内容だけ聞くと、ジャックが盗みを働いてその上鬼が殺されてしまうという可哀そうな話にも思えてしまいます。特に大人はそう思うでしょう。
けれど、現実とは違う世界を楽しむことができるのが絵本です。
勇敢な男の子ジャックの物語を、子どもと一緒にハラハラドキドキしながら純粋に楽しんだらいいと思います。

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