メディアにむしばまれる子どもたち 教文館

メディアにむしばまれる子どもたち―小児科医からのメッセージ

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「メディアにむしばまれる子どもたち」は田澤雄作さんの本で、この方は小児科の先生です。
私は月に一度子どもの本を取り寄せています。小さな絵本屋の店主のUさんが子どもの成長に応じたおすすめの本を選んで送って下さいます。そのお世話になっているUさんが、「これは絶対に読んで!」と強く勧めている本です。「子どもに関わる全ての人に読んでもらいたい」とおっしゃっていました。
「幼児期のメディア漬けは全てが親の責任だ」とUさんが話していました。Uさんは30年以上子どもと関わっている方なので、子どもたちの変化に敏感です。特に、ゲーム依存症の子どもたちを心配されています。ゲーム依存症の子のことを、「勉強はできるが、人間力が育っていない子が多い。小学生低学年の段階で精神年齢が止まっている。」とおっしゃっていました。そういう子には以下のような特徴があるそうです。
・感情のコントロールができない
・対人関係が苦手
・自分勝手
・我慢ができない
・順番が待てない
・すぐに人のせいにする
・人付き合いが表面的
・黙っていられずにすぐおしゃべりする
・無気力、無関心、無感情
子どもたちが大人になった時に幸せでいられるように、大人が責任を果たさなければいけないと教えられました。
「メディアにむしばまれる子どもたち」は、テレビやゲーム・スマホといったメディアが子どもたちの脳にどんな影響を与えているか、実例を挙げながら説明してくれています。ゲーム依存の子どもの絵と、そうでない子どもの絵の比較もあり、興味深いものでした。スポーツやお稽古のさせすぎについても書かれていました。今の子どもたちが心身ともに疲れ果てていることを、具体例とともに解説してくれる本です。
メディア依存、特にゲーム依存については考え方が様々あります。なぜ、ゲームだけが悪者にされるのか、と怒る方もきっといるでしょう。ゲーム賛成派と反対派が議論したところで、決着はつかないと思います。
私はゲームは本当に危ないものだと思っています。私の兄がゲーム依存症だったからです。兄は、頭がいい人でした。難関といわれる国家試験も一発合格する人でした。
兄がゲームを始めたのは小学生からでした。家にいる時間は、ゲームをしている事が多かったです。小学生、中学生の頃は、兄の友達がゲームをしに家に遊びに来ていて楽しそうでした。中学受験して難関に合格し、部活では運動をして、「普通の子ども」というよりも普通より優秀なくらいでした。兄が高校生くらいになると、家族とほとんど話をしなくなりました。普通の高校生男子は、そういうものなのでしょうが、普通とは少し違うように感じました。兄はだんだんと人との関わりを避けるようになり、どんどん痩せていきました。そしていつの間にか、うつ病と診断されて薬を飲むようになりました。
「自分は生きるのに向いていない性格だ」
兄が残した最期の言葉です。
ゲーム依存症の子の事をUさんは「勉強はできるが、人間力が育っていない子が多い。小学生低学年の段階で精神年齢が止まっている。」と、言っていました。その言葉がピタリと兄に当てはまります。兄がそんな性格になってしまったのはゲーム依存症の影響だと思っています。
子どもを幸せを感じられる大人に育てる事が、親の責任だと思います。「メディアにむしばまれる子どもたち」は本当に読んでほしい一冊です。

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