子どもを預けて働くとき

私に子育てのことを教えてくださった幼稚園の園長先生は、子どもを保育園に預けて先生の仕事を続けたそうです。育児休暇もなく、生後一ヶ月ほどで預けていたそうです。
園長先生は、「お母さんが働く必要がないなら働かずに家事育児をやった方がいい。でも家庭の事情で働けなければいけない時は堂々と働きなさい。」とおっしゃっていました。
「育児は必ずしもお母さんがしなければいけないという事ではありません。信念をもって働いている親であれば、子どもはしっかり育ちます。でも、その場合は、親以外の少なくとも3人の信頼できる人を探して、「うちの子をお願いします」って頭を下げなくちゃいけない。信頼できる人に親子で挨拶にいく事が一番大切な事なのに、それが出来ていない人が多いわね。そして、お世話になった方には折々にお礼をきちんとすること。子どもにもその姿を見せなさい。」
こうおっしゃっていました。
3人の信頼できる人は、近くに祖父母が住んでいる場合はすぐに見つかるかもしれませんが、そうでない場合はなかなか大変です。これは、今まで親自身がどういう人間関係を築いてきたかが問われるところです。人との付き合いを大切にして生きてこなければ、子どもを預けるほどの信頼関係はなかなか築けません。
私の友人が共働きの家庭で、幼い時はご近所のおばちゃんに育てられたという方がいます。友人の祖母と母が何度も頭を下げて子どもをお願いしたそうです。友人は、そのおばちゃんには本当にお世話になったと感謝していました。
「昔は、子どもを預けて働くにはそれなりの覚悟が必要だった。でも今は、様子が変わってきた。保育所に空きがある地域は若い世帯に人気がある。働かないといけないから保育園に行かせるものだったのが、保育所に入れるから働いてみようかな、と思う人たちがどんどん増えていった。そして、保育園を本当に必要としている人が入れなくなっているのよ。」
こんな風に先生はおっしゃって、今の子どもたちを心配されていました。
良い保育園もたくさんありますが、ひどい園もたくさんあるそうです。信じられないような保護者もたくさんいるそうです。
先生の元に、教え子の保育士さんが相談に来ることも多いそうです。現実を受け止めきれずに、保育士をやめてしまう子も多いとおっしゃっていました。
預かってもらって当然、という考えは一度やめたいですね。
大切な我が子の面倒をみてくださるのだから、感謝してお互いに信頼関係を築いていきたいものです。
「まず、保育園や幼稚園。降園後は○○のおばちゃん。おばちゃんがお留守の時は、△△のおばちゃん。」という風に信頼できる預け先があると、子どもも不安になることなくお母さんやお父さんのお迎えを待つことができます。
誰にも頼らずに子育てをするよりも様々な人の手を借りて子育てをする事は、子どもにとっても良い経験になると思います。人とどのように付き合うのか、どんな風に感謝の気持ちを伝えるのか、学ぶ機会になります。
ところで、私の主人は2歳頃から保育園に預けられていたそうです。主人の実家はお金持ちです。主人の母は、肩書き上は主人の父が経営する会社の役員でお給料をもらっていましたが、実際は仕事はしておらず専業主婦でした。
書類上では働いているということで、保育園に入ることができたそうです。
主人とは知り合ってしばらくして、
「自分は子どもの頃に保育園に入れられて、先生が子どもを叩いていてすごく怖かったから保育園が大嫌いだった。でも、ずっと通わされた。みんな保育園に行ってるものだと思ってたら、小学生になってから幼稚園もあるって知って驚いた。だんだん大きくなっていくにつれて、保育園は働いている親が通わされるところだと分かった。自分は行く必要もないところに通わされて、すごく嫌な思いをしたし、そんな事をした親が信じられない。」
と言っていました。
主人はだいぶ歪んだ性格をしています。結婚するまで気づきませんでしたが…。
主人は主人の母が好きではありませんし、バカにしたような態度をとります。保育園に入れた事だけでこんな性格になった訳ではないとは思いますが、主人は子ども時代の事はほとんど覚えていないのに、保育園の頃の事はよく覚えています。
主人の母はいまだに「あの時保育園に預けたのは間違いだったかな。家事育児で手一杯だったから自分もしんどくてね。」と言います。
主人の祖母までも、「あの子が保育園を泣いて嫌がってるのに無理やり連れて行ったのが、可哀想でならん。」とよく言っていました。
私の娘が幼稚園が合わずに年中から転園した時は、「あの子の時ももっと考えてやったら良かった。あなたは転園させてあげて本当に素晴らしい親だと思う。なかなかできん。子どもが泣いて嫌がっても、そこまで考えれんもんよ。」と主人の祖母に褒めていただきました。
主人が30歳を越えても40歳になっても、いまだに忘れられず後悔しているんだな…、と重く受け止めたお話でした。

コメント

  1. 浅野 より:

    SECRET: 1
    PASS: b2976f94b46b2abe1d470e50ebe6344b
    お母さん、母親で泣ければ子どもは、分からない事があると思うようになりました。母親の知恵で、混とんとしている自閉症スペクトラムの療育・予防法を考え、広めて、これからお母さんになるひと、これから生まれてくる子どもたちを救いたいと、考えてブログを書き、本を出版しました。学歴も地位も無い主婦で苦戦しています。
    昨年、「0-4才の脳を元気にする療育・発達障害と改善事例44」を出版しました。読んでお母さん方に伝えていただけませんでしょうか?喜んで主張もします。プロジェクターも用意しました。
    72歳。6人の孫の祖母です。残る時間がありません。
    どうかお力をお貸しください。
    岐阜県に住んでいます。